現地で事業を運用する際、予期せぬリスクとなりやすいのが税金の未納です。特に法人税や延滞金の未払いがあると、一時的な出国停止措置が取られます。

近年、税務当局と出入国管理局との連携がデジタル化されました。そのため、税務不備を理由に空港で足止めされるケースが相次いでいます。

そこで本記事では、リスクの及ぶ範囲や、手続きの遅延を防ぐ実務ポイントを解説します。

1. 未納が発生した場合の出入国制限措置とは?

納期限を過ぎても納税が実行されない場合、税務当局は渡航停止の要請を出します。

この措置は、単に企業の口座を凍結するだけにとどまりません。なぜなら、その企業を代表する責任者個人の移動制限へ直ちに連動するためです。

  • 主な適用基準(法人の場合)
    • 未納金額が5億ドン以上に達している。
    • 納期限から120日以上の超過が確認されている。
  • 例外的な即時適用 ただし、登録住所で事業実態が確認できない企業は例外です。この場合、金額に関わらず短期間で措置が講じられます。

2. 空港でのトラブルを回避するための事前点検

出張や帰国の際に空港で渡航拒否を受けないためには、日常的な管理が不可欠です。したがって、以下のチェックを定期的に実施してください。

① 未納・延滞金の有無をシステムで追跡する

まず、自社の税務ポータルサイト(eTax)上で未払い金を点検します。なぜなら、入力ミスによる少額の未払いでも「滞納」と判定されるためです。

② 通知書の受け取り体制を整える

さらに、税務局からの事前通知は登録アドレスや所在地へ届きます。そのため、通知を即座に確認できる社内フローを構築しましょう。

3. 制限措置が発動してしまった場合の対応

万が一、渡航制限が適用された場合でも、必ずしも全額を完納する必要はありません

新規則により、未納税額を規定の基準値未満まで支払えば、制限の解除が可能となりました。

  • 解除対象となる未納税額の基準
    • 法人の場合: 未納税額を 5億ドン未満 まで減額する。
    • 個人事業主の場合: 未納税額を 5,000万ドン未満 まで減額する。
【Step 1】未納分の一部納付(基準額未満への減額)
  ↓
【Step 2】税務システムによる自動照合・即時解除通知の発行
  ↓
【Step 3】出入国管理局システムへの反映・渡航制限の解除

従来は解除までに24時間ほど時間を要していました。しかし現在では、条件を満たせばシステムを通じて即座に解除処理が行われます。

ただし、銀行の着金確認などに時間を要する場合もあります。したがって、日常的に税務システム(eTax)等で自社の未納状況を確認しておくことが重要です。

まとめ:財務リスクの早期発見とガバナンスの強化

法人税の未納管理は、単なる会計処理の問題ではありません。これは、事業責任者の移動の自由や企業の社会的信用に直結するコンプライアンス課題です。

もし社内での帳簿照合や税務通知の確認体制に不安がある場合は、外部の専門家によるサポートを活用するのも有効な手段です。

不測の渡航トラブルを防ぐためにも、まずは自社の納税状況と管理体制を徹底的に確認しておきましょう。

免責事項

本記事は執筆時における現地制度を参考に作成していますが、法令や税制は予告なく変更される場合があります。また、個別具体的な事案における解釈や対応は専門家の意見を必ずご確認ください。本記事の内容を用いたことによるいかなる損害に対しても一切の責任を負いかねます。

お問い合わせ

ご不明点や詳細な税務相談、手続き支援については、下記までお問い合わせください。

ベトナム ホーチミン 会計 税務申告 thuế 監査 実務 政令 施行 インボイス hóa đơn 付加価値税 GTGT VAT 整合チェック 控除 還付 経費 取引先 買手 名義 請求書 証憑 事業所 移転 税務署 移管 日系 企業 役員 管理職 法人 個人事業者 個人 所得税 VNeID 法定代理人 未納 出入国制限 出国停止 統計 thống kê 営業許可税 廃止 môn bài 不動産 BDS 賃貸 thuê 収入 生活 日本語 情報誌 広告 PR 媒体 メディア 運転免許証 切替

No responses yet

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です