ベトナムでは消費刺激策として、VAT税率を10%から8%へ引き下げる措置が継続されています。
しかし、全ての品目が8%へ減税されるわけではありません。そのため、実務では適用税率の判別ミスが頻繁に発生しています。
そこで本記事では、税率誤用による控除否認を防ぐための判別ポイントを解説します。
1. VAT 8%軽減税率の対象範囲と除外品目
原則として、通常の税率が10%である物品やサービスが8%の減税対象となります。
ただし、特定の産業分野については減税対象から除外されています。したがって、以下の分野は引き続き10%の税率が適用されます。
- 減税対象外(10%が維持される分野)
- 不動産事業、金融・銀行・証券・保険
- 電気通信、情報技術サービスの一部
- 金属製品、鉱業(石炭を除く)
- 特別消費税の課税対象品(酒類、たばこ、乗用車など)
2. 実務で判断に迷いやすい事例
実際の取引では、品目の分類判断が困難なケースが多々あります。
① 複合サービス(保守・点検等)の取扱い
例えば、機器(8%対象)の販売とシステム調整(10%対象)を併せて提供する場合です。
なぜなら、契約書やインボイス上で品目が分離されていない場合、全体に10%が適用される恐れがあるためです。
② 商材の製品コード(HSコード)の照合
税務署は、商品分類コード(HSコード)を基準に税率を判定します。
そのため、自社で8%と判断しても、税務調査で10%対象と判定し直されるリスクが存在します。
3. インボイス(e-Invoice)発行時の注意点
税率の適用ミスは、仕入側のVAT還付や不控除トラブルに直結します。
- 税率ごとの個別発行8%対象品目と10%対象品目を取り扱う場合、それぞれ別々に表示してインボイスを発行します。
- 間違えた場合の修正対応もし誤った税率で発行した場合は、速やかに取り消しや修正のインボイスを発行しなければなりません。
まとめ:正しい税率判定とリスク管理
税率の適用判断を誤ると、後日の税務調査で追徴課税や遅延損害金を科されます。
もし自社が取り扱う品目の税率判断に不安がある場合は、専門家へ確認するのも有効な手段です。
追徴リスクを未然に防ぐためにも、まずは自社の取扱品目と発行済インボイスを点検してみましょう。
免責事項
本記事は執筆時における現地制度を参考に作成していますが、法令や税制は予告なく変更される場合があります。また、個別具体的な事案における解釈や対応は専門家の意見を必ずご確認ください。本記事の内容を用いたことによるいかなる損害に対しても一切の責任を負いかねます。
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